[6]CAGT期間中の最大歩行速度の生体力学的決定因と予測因子(Suzukiet al. 1990,1999a,1999b)

複数の報告が片麻痛感者の歩行速度は立位バランスの安定性と下肢筋力に関連することを示している(Hamrinetal。1982。Dettmannetal。1987。Suzukietal。1990)。しかし。リハビリテーションの過程において,片麻痔歩行の重要な生体力学的決定囲および歩行回復を予測する要因は明らかにされていない。

たとえば、Goldie et al.(1999)は,リハビリテーション中に歩行している脳卒中患者の歩行速度を定量的に予測することを試み,はじめの歩行速度,年齢,病変側および無視を4週後の歩行速度の予測因子とした簡単なアプローチは個人別に用いると正確ではないと結論づけている。ここでは,脳卒中発症後3か月以内の片麻痔患者の九IWSの決定因と予測因子を調査した。

34名の男性患者が調査に参加した。患者はCAGTの対象者として,以下の条件を満たしていた:

(1)発症からの期間は3か月以内であった。
(2)CAGT開始時には,補助具なしで距離10m以上の歩行ができた、
(3)MWSは100m/min以下であった,
(4)毎週4-5日のCAGTを8週以上継続した。

MWSの記録は毎週1回行った。立位バランス、すなわち安定性と姿勢制御に関する定量的測定を床反力計(9807Y9system:Kistler,Winterthur)とパソコンを用いて行った。被験者は床反力計の中央に両足の間隔を10cmとして,開眼の状態で立った。両足圧中心の位置(CFP)を10msec間隔で10秒間測定し,(x,y)として表した(図10)。重心動揺(swaypath:SP)は,連続する2点のCFP間の距離を10秒間にわたって累積した値である。CFPの移動は被験者に重心を左あるいは右にできるだけ移動させて立位を保持するように指示し,10秒間記録したCPFの平均値である。両足外縁間の距離に対する左右2点のCPF間の距離の比をLR%とした(図11)。被験者が重心を前後に移動させた時にも同様の操作を行い,足長に対する前後2点のCFP間距離の比をFB%とした。A-IK,N-IKの測定は30秒以上の休息をおいて3回行い,最大値をデータとした。

表9にCAGT開始時の人口学的変数、開始時と4,8週後の生体力学的変数を示す。CAGT開始後4週には,すべての生体力学的変数が改善している。8週においては,4週のデータと比較すると,SPを除いて。他の変数は有意に改善している。8週で、MWSは40。4m/minから76。5m/minとなった。SPはCAGT開始時には基準値の上限(30cm/10sec)を越えていたが。4週後には基準値の範囲になった。MWSは。8週間のCAGTを通じて、SP。LR%。FB%,A-IK。N-IKと有意の相関があった。そこで,MWSを従属変数、年齢と身昆体重,TSO、SP、LR%。FB%。N-IK,A-IKを独立変数として逐次重回帰分析を行った(表10)。CAGT開始時のMWS決定困はLR%であり,4過と8週ではA-IKであった。4過と8週のMWSは,CAGT開始時のMWS,SP,LR%,FB%,A-IK,N-IKと有意の相関を示した。

表11にMWSの予測式を掲げる。逐次重回帰分析によれば,4過におけるMWSの予測因子は,まずⅠⅤであり。それにA-IK,TSOが続く。8週では,IV,A-IKとなる。これらの結果は,CAGT開始後4遇および8週のMWSはCAGT開始時のMWS,A-IK,TSOによって,かなりの精度で予測できることを示唆している。

投稿日:2000年3月31日 更新日:

障がい者デイサービスワーカウト

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